遭遇する困難は、それぞれの霊的成長度合いによって異なり、克服する方法も様々に存在しています。
十人いれば、十の困難が存在することになるのです。
直面している困難が一見似通っているようでも、人が違えば異なる困難に直面している事になるので、これを行えば一発で解決できるというような、万能な解決策はありません。
ある人にとっては効果覿面の解決策でも、別の人にとっては修正が必要になることもあります。
場合によっては、全く効果的な解決策とはならない場合もあるのです。
解決策も十人十色ということになります。
この世界には多種多様な人間が混在し、切磋琢磨しながら暮らしております。
互いに影響を与え合いながら、共に成長しているのです。
大勢の人間が、それぞれに異なる考えを持ちながら、同じ集団の一員として暮らしているのですから、ある程度の摩擦が起きるのは避けられません。
摩擦が起きることによって、不利益が生じることも多々ある事でしょう。
この世界を安定的に運営できる社会システムを築くことで、個々の人間が暮らしやすくなるので、安心して暮らしたければ、協力することを覚える必要があるでしょう。
望みや目標が、それぞれに異なる者同士が協力する必要があるのです。
安心して暮らせる社会を実現するためには、互いの違いを乗り越え、妥当な回答を導き出すことがとても重要になってきます。
違いを乗り越える。
これはとても難しいことでしょう。
ですが、この課題をクリアしなければ、安心できる社会は永遠に訪れることはありません。
自分自身の意向をはっきり示す。
これは、互いの違いを乗り越える上でとても重要になってきます。
変に遠慮したり、無条件に相手に譲ってしまうことは、かえって関係を損ねる要因となるので注意が必要です。
それとは逆に、自分の主張を相手に押しつけるという態度も、関係を損ねる要因となりますので、少し控えることを覚える必要があるでしょう。
自分自身の意向をはっきり示し、それと同時に相手の意向にも耳を傾ける。
これが正しい姿勢であるといえるでしょう。
相手を知るのと同時に、自分を知ってもらう事も重要なのです。
そこを避けていては、いつまでも相手を知ることはできないし、自分を知ってもらうこともできないでしょう。
それでは、真の安定を築くことはできません。
例え手間がかかる方法でも、いつまでも避けていては何も解決できないのです。
困難に直面したくないから、見ない、聞かない、望まない、という逃避は、かえって大きな困難に直面する要因になります。
日頃から、一つ一つの困難にきちんと向き合い、その都度解決していれば、影響も手間も少なくてすみます。
ですから、困難は小さなうちに、こまめに解決しておいた方が良いでしょう。
そうしないと、自分の手には負えないほどに大きな困難に成長してしまいます。
どのように些細な事柄でも、経験すると言うことは、今まで知らなかった知識に触れる機会を得た事を意味しており、霊的成長に繋がる貴重な経験となります。
しっかりと見据え、自分自身の霊的成長に役立てましょう。
逃避は霊的成長を阻害しますが一時的なものですし、それもまた一つの経験ですので、それで苦労することになったとしても、それはそれで霊的成長の糧となるのです。
皆様が経験している様々な出来事は、全てが霊的成長の糧となるものですから、正解にも不正解にも、それぞれに意味があります。
それぞれの霊的な成長度合いに見合った経験を、必要に応じて積んでいるに過ぎないのです。
大切なのは、直面した出来事をどのように受け止め、どのように判断するのかということです。
急速に成長する者もいれば、緩やかに成長する者もいますが、それらのものを単純に比較することはできません。
予備知識や経験が豊富であれば、問題に対してより正確な判断ができるのは当たり前のことです。
予備知識も乏しく経験も浅ければ、問題に対して誤った判断をしやすいのは当たり前のことです。
前提条件が異なる両者を、同一の基準で比較することは無意味な行為なのです。
過去よりも現在の自分の方が成長していることを確かめるのは大切なことですが、他人と自分を比較して、どちらがより優れているのかを競うことは、霊的な成長には全く関わりの無い、本当に馬鹿げた行為なのです。
困難を迅速に克服できるようになるためには、一つでも多くの困難を克服し、因果律への理解を深める必要があります。
困難に立ち向かっては失敗をし、悔しい思いをしながら何度でも挑戦し、ようやく克服出来たという実績を上げる経験がとても大切なのです。
困難を一つ克服すれば、一つ困難を回避する術を学んだことになります。
困難を二つ克服すれば、二つ困難を回避する術を学んだことになります。
その様にして、より多く回避できる困難を増やしてゆけば、これから訪れるであろう困難に対して事前に準備できることも増えるため、より安定した社会の実現に繋がるのです。
困難ときちんと向き合い、日々対処に努めていれば、いつか必ず、直面している多くの困難を克服することができるでしょう。
昨日より今日、今日より明日と、日を追うごとに困難を克服できる可能性は増してゆきます。
もしも失敗をしてしまったとしても、そこで慌てる必要はありません。
それを失敗であると自覚するためには、それ相応の経験と知識が必要なのですから、何も気づかずに過ごしてきた日々に比べれば、大きく成長したといえます。
失敗を失敗と気づかずに、あるいは失敗と認めたくないために、一人では抱えきれないほどの困難と向き合う羽目になるという事例はいくらでもあります。
ですから、もし失敗してしまったとしても、早々に失敗に気づけたことを幸いと思い、別の方法を試してみるのがよいでしょう。
自分の能力をきちんと把握しておくことは、霊的に成長する上でとても重要です。
これは、困難を克服する際に大きく役立つことでしょう。
自分の能力をきちんと把握できていると、今の自分には一体何ができて、何が不足しているのかを判断するための材料となるので、何をするにしても、今後の方針を決定する際に適切な判断をしやすくなるのです。
自分の能力を把握できていれば、適切なタイミングでより効果的に実力を発揮する助けとなることでしょう。
霊的な成長という意味では、例え予備知識や経験が不足していたとしても、それ自体は大きな障害にはなりません。
出発地点からどれだけ前進できたかによって、どれだけ霊的に成長できたか判断されるので、不足部分に気をとられる必要はありません。
自分に不足している知識、あるいは経験が何であるのかをきちんと把握していれば、今後何をすればよいのか、進むべき道筋はきちんと見えてくるものなのです。
豊富な経験と知識は生きてゆく上でとても役立つものですが、不足しているものは仕方がありませんから、これから少しずつ経験と知識を蓄えてゆきましょう。
(2014年5月28日)
上記記事は、『銀の紐を越えて』掲載記事【肉体と霊体&苦境を避ける術(メッセージ14)】の内容のうち、特に『苦境を避ける術』の部分について、霊媒Mの通信精度向上に伴って、再度詳細な説明をお願いしたものです。
通信の送り手が提供する情報は同じであっても、受け手の霊媒の通信精度の違いによって、これほど内容に違いが出るのだという部分を感じて頂ければ、今回の試みに挑戦した目的は果たされていると思います。
なお、今回の記事には含まれていない『肉体と霊体』の部分については、以下の記事にてメッセージ修正版を掲載しておりますので、興味のある方は併せてご覧下さい。
→【霊的成長と肉体の関係[メッセージ修正版07]】
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